全国消費者行政ウオッチねっととは

全国消費者行政ウォッチねっと(略称ウオッチねっと)は、消費者の安全・安心を実現するため、消費者庁をはじめとする消費者行政全般が消費者目線で行動するよう、消費者の立場にたった監視を行なうとともに、消費者の権利を守るための提言活動や法制度整備の促進などの活動を行なう団体です。

40の消費者団体、及び個人で構成されています(2013.8.5時点)。

ニュース

カジノ解禁推進法の成立に抗議し,その廃止を求めます(2017年3月16日)

平成28年12月15日,「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(以下「カジノ解禁推進法」という。)が成立しました。

カジノ解禁推進法案には,暴力団の関与の問題,マネー・ローンダリング対策上の問題,ギャンブル依存症の拡大,多重債務問題再燃の危険性及び青少年の健全育成への悪影響等,見過ごすことができない重大かつ深刻な問題点が多数含まれています。さらにカジノ解禁はアベノミクスの成長戦略の中に位置づけられているようですが,他国の例からしてもカジノの経済効果には強い疑問があり,地方再生に役立つとは到底思えません。

にもかかわらず,衆議院内閣委員会では6時間という極めて短い審議時間で採決が強行され,参議院内閣委員会でも十分な審議は行われず,修正案について修正動議の後わずか数十分の審議で可決されています。こうした在り方は,民主主義の根幹をなす国会の議論の在り方として極めて問題です。

そもそもカジノ解禁推進法は,我が国では,現行刑法制定以前から歴史的に厳に禁止され,刑罰の対象とされてきた賭博行為を,特定の場所,特定の者に限定して非犯罪化するものであり,また,民間賭博を初めて正面から公認するという,我が国の刑事司法政策に大きな変更をもたらすものです。委員会採決に当たっては,附帯決議において,弊害に対応した対策をとるべきことが記載されていますが,その内容は抽象的な表現にとどまっており,いかなる対策が講じられるかについての具体的な提案もされていません。

今回成立した,カジノ解禁推進法は,上記のような様々な問題点についての解消策が全く講じられておらず,このような法律が成立したことは極めて遺憾です。

よって,私たちは,カジノ解禁推進法の成立に強く抗議し,その廃止を求めます。

意見書PDF


若年者の消費者被害対策がないまま 民法の成年年齢の引き下げを行うことに強く反対します!!(2017年3月16日)

現在,成年年齢引き下げを内容とする民法改正法案の提出が検討されています。
しかし,十分な対策もとらないまま成年年齢が18歳まで引き下げられれば,18歳,19歳の若者が未成年者取消権の保護から外れ,取引に関する知識・経験・判断能力等の未熟なこれら若年者の消費者被害が今以上に増大してしまうことは明らかです。
成年年齢の引き下げを議論するのであれば,その前提として,若年者の消費者被害の増大を防ぐ具体的な対策が取られなければなりません。
この点私たちは,以下のような対策が必要であると考えます。
1 恋人商法や霊感商法等,若年者の知識,経験,判断能力の不足につけ込んで断れない状況を創出して契約を締結させるいわゆる「つけ込み型」の勧誘方法が取られた契約について,消費者契約法上の取消権を導入すること。
2 ネットゲーム等のインターネット取引をはじめ,若年者のトラブルが多い通信販売の分野については,特定商取引法上,一定額以上の取引について,事業者が当該若年者の知識・経験・財産状況に照らして不適当でないことを確認する義務を負い,事業者が不適当でないことを立証しない限り契約が取り消せることとすること。
3 若年者でトラブルが多く,また一度トラブルに遭うと財産的被害のみならず精神的被害も甚大となってしまう,いわゆるマルチ商法(連鎖販売取引)については,特商法上,若年者に対する勧誘を全面的に禁止した上,若年者取消権を認めること。
4 その他の特商法上の取引についても,類型的にトラブルの発生が多い分野であることから,いわゆる適合性の原則に合致しているかどうかの確認義務を事業者に負わせた上,事業者がこれを証明しないかぎり契約が取り消せることとすること。
5 収入が少ないはずの若年者の財産被害が拡大してしまう一因である,クレジット・貸金・銀行貸付等の与信契約を若年者が契約する場合には,資力要件を厳格化するとともに,事業者に対して厳しい支払能力の調査義務・過剰与信防止義務を課すこと。
6 この機会に,若年者の消費者被害状況の大幅な改善を実現するため,以上のような制度改正の保護対象は18歳・19歳に限らず,22歳程度までも含めた「若年成人」とすること。
以上のような実効性ある被害予防策がとられない限り,私たちは,民法の成年年齢を引き下げることに強く反対します。

意見書PDF


全国消費者行政ウォッチねっと 7周年記念集会を開催します(2016年8月29日)

2009年 消費者庁 消費者委員会が誕生した年に 全国消費者行政ウォッチねっと も誕生しました 今年も恒例の記念集会を開催します みなさま、ぜひご参加ください!

プログラム
■過去1年間の消費者行政に対する評価発表
■特別報告 事故調査の在り方と消費者事故調ポリシー制定の提案について
■その他

日時 2016年9月28日(水) 18:30~20:00
場所 主婦会館プラザエフ 9F スズラン
参加費無料・予約不要

チラシPDF


消費者庁・国民生活センター等の徳島移転の白紙撤回を求めます!(2016年8月28日)

消費者庁及び国民生活センターの徳島移転の試行が,7月4日から29日までの間 に実施されました。今回の試行を終えて,河野太郎前消費者担当大臣は,7月29日 の記者会見で,現状では消費者庁の中心的な業務を移転することは困難であると表明 しました。他方で河野前大臣は,徳島県内に「消費者行政新未来創造オフィス(仮称)」 を設置するとともに,3年後に改めて移転について見直しをすることも表明しました。 今回の試行を通じて,消費者庁の主たる業務である消費者行政の司令塔としての業 務や,危機管理業務,国会対応,法執行業務が移転できないことが改めて確認された わけです。また国民生活センターの研修及び商品テスト業務についても,移転の弊害 が明らかになっています。
したがって政府は,徳島移転について3年後の移転見直しではなく,ここで一旦白 紙撤回をするべきです。また,現時点で,試行の詳細な結果や試行に要した予算につ いて明らかにされていない点も疑問です。国民の貴重な税金を用いて行った試行です ので,政府は試行に関する情報をすべて公開し,説明責任をきちんと果たして頂きた いと思います。
消費者行政新未来創造オフィス(仮称)については,3年後の移転の足がかりとし ての性格があるのであればそれ自体が消費者行政の停滞を招く危険をはらむものであ り,断固反対します。移転問題と明確に切り離し,かつ現在の消費者庁・国民生活セ ンターの機能を一歩たりとも後退させないことが設置の絶対条件であると考えます。

意見書PDFはこちら


消費者庁等の地方移転に反対する意見書2通掲載しました(2016年7月20日)

全国消費者行政ウォッチねっとでは、消費者庁等の地方移転に反対する意見書を発表しています。概要は以下のとおりです。

原文はこちら 消費者庁・国民生活センターの地方移転に断固反対します!
政府関係機関移転基本方針の公表をうけ,改めて消費者庁等の地方移転に反対します!

 現在,政府では,「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき,政府関係機関の地方移転を検討しています。この募集に対し,徳島県が消費者庁並びに国民生活センターの誘致提案を行ってい ます。
 もちろん,東京の一極集中は,我が国における重要な政策課題であることは,我々も十分理解しているつもりです。 また,徳島県が消費者行政の先進県であり,特に「消費者ネット」の構築やその担 い手である「くらしのサポーター」の育成等,全国の範となるべき活動を積極的に行 っていることについても,我々の活動目標である「消費者市民サポーター」の理念を 体現するものとして常々高い関心と敬意をもっているところです。
 しかし,消費者庁,国民生活センターを地方に移転することは,これらの機能を大幅に減衰させると考えられます。よって私た ちは消費者庁・国民生活センターの地方移転については断固反対いたします。
 具体的に考えられる弊害は以下のとおりです。

1 消費者庁
① 企画立案機能(立法機能)の減退
 消費者庁は,消費者行政の企画立案機能を持っています。この機能の前提と して,国会・政党に頻繁にアクセスするとともに,他省庁との調整や審議会・検 討会の開催,消費者団体や事業者団体との意見交換等の関連業務も日常的におこなっています。仮に地方移転ということになれば,これらの業務は大幅に制限されることが懸念され,機能の低下は必至です。

②  司令塔機能の減退
 消費者庁は,現在38本の法律を所管していますが,多くは他省庁との共管と なっています。これは,消費者庁が消費者の視点から司令塔としての役割を強く期待されているためです。そのためには,情報収集・分析機能を充実させるとともに,関係省庁と頻繁 なアクセスを行うことが不可欠です。地方移転によってこうしたアクセスが阻害され,機能低下するこ とが懸念されます。

③ 執行機能の大幅低下
 行政処分を行うには当然の事ながら事業者からの事情聴取や立入調査等の事実調査が必要ですが,事業者の多くが首都圏に集中しているため,事実調査の多くも首都圏で行われることになります。 このため消費者庁が地方に移転されると,事実調査に多くの時間とコ ストがかかることが予想され,迅速な執行が阻害される可能性が極めて高いと思われます。

④ 人的資源の減少
 消費者庁は,現在約300名の正規職員と200名程度の非正規職員で成り立っています。地方移転した場合,少なくとも非正規職員については多くが離れていく可能性があります。非正規職員といってもその内容は専門性が高く,正規職員に準じた能力を要求されます。 これらの人員の多くが一気に削られた場合,消費者庁全体の機能低下につながるおそれがあります。

⑤ 消費者団体・事業者等とのコミュニケーション能力の低下
 消費者庁は現在,消費者団体や事業者等と日常的に意見交換,情報交換を行っています。地方移転ということになれば,このようなコミュニケーションが著しく阻害されることが懸念されます。むしろ今回の議論を契機に,消費者庁の手足として地方支部分局の設置を検討 して頂ければと思います。まずは徳島に地方支部分局を設置するというのであれ ば大賛成です。

2 国民生活センター
① 消費者庁・消費者委員会等との連携の低下
 国民生活センターは,全国から集まってきた被害情報を分析して 注意喚起や各省庁への提言を行う際に関係省庁とのすりあわせを行ったり,消費者庁との間で情報分析についての定期的な協議会を設けたりしています。 これらの業務には他省庁担当者との法令解釈や方向性についての密な協議が不可欠です。 地方移転によってこれらの機能が大きく後退する可能性があります。

② 人的資源の減少
 国民生活センターは現在半数近くが非常勤職員であり,地方移転によって一気に人員が減少する可能性があります。また,ADR や試験委員会等外部の有識者と の審議会的組織も複数ありますが,これら外部の担い手の確保も課題となります。

③ 消費者・事業者等とのコミュニケーション能力の低下
 国民生活センターが被害予防情報を発信する際は,関係事業者からのヒアリング等を行っています。現在行っている消費者団体との意見交換やマスコミとの関係も希薄になることが懸念されます。このため 地方移転によって情報発信機能やコミュニケーション能力が後退する可能性があ ります。

 以上の通り,消費者庁・国民生活センターの地方移転には,さまざまな弊害が予想されます。 よって私たちは,いずれの組織についても地方移転することに反対します。


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