全国消費者行政ウオッチねっと 二周年記念集会 を開催しました(1)

ウオッチねっとも2周年を迎え、9月30日に二周年記念集会を開催しました。
福島浩彦消費者庁長官、河上正二消費者委員長、野々山宏国民生活センター理事長のほか、民主党、公明党、社会党の国会議員のご出席をいただきました。

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福島消費者庁長官

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河上消費者委員長

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野々山国民生活センター理事長

1 この1年の活動報告
主なものは以下のとおりです。

(1) 事故原因究明機関の創設に向けて
「新しい事故調査機関実現ネット」を結成しました(詳細は後述)。

(2) 地方消費者行政充実対策
地方消費者行政の充実を求めるシンポジウムや、地方議会での請願活動を行ないました。

(3) 国民生活センター問題への対応
国民生活センターを消費者庁に統合するとの方針に対して、消費者行政の充実にはつながらない旨の意見・抗議を述べ、再検討となりました。

(4) 訪問販売・電話勧誘被害撲滅のためのキャンペーン
訪問販売お断りステッカーを作成、求められていない勧誘を禁止する制度について勉強会を行ないました。ステッカー注文書

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(5) 消費者庁・消費者委員会・国民生活センターの評価
昨年に続いて、各機関にヒアリングを行ない、評価を発表しました(詳細はこちら)。

2 国民生活センター問題への取組み
国民生活センターを消費者庁に一元化する問題について、引続き取組みを行なっていきます。
ウオッチねっとは、一元化は消費者行政の弱体化につながると考えています。
主要な問題点は以下のとおりです。

(1) 情報分析提供
たとえば、クレジットカード現金化問題では、
・国民生活センターが2010年4月7日に注意喚起
・消費者庁は2010年11月24日から注意喚起のキャンペーン
というように、独立の法人である国民生活センターのほうが迅速に情報提供を行なっています。
一元化により、この迅速性が損なわれるおそれがあります。
消費者庁は、国民生活センターと同じような情報提供を行なうのではなく、関係省庁や業界に向けた司令塔機能を発揮することが期待されます。

(2) 相談処理
国民生活センターが消費者から直接の相談を受ける「直接相談」はすでに廃止されています。
しかし、自ら相談を受けずに、十分な情報提供を行なうことはできません。
このため、直接相談を再開する必要があります。

その際に、国民生活センターと消費者庁が一元化されると、法令についての「公的解釈」を前提に相談を受けることになるので、事案に即した柔軟な解決ができなくなるおそれがあります。

以上の問題について、一元化は一旦保留となり、今後、試行、第三者を含む検証機関での検証を行なうものとされましたが、以下の点が重要です。

(1) 「試行」が既成事実となるおそれもあるので、試行の方法について事前に十分議論する必要がある

(2) 検証機関については、当事者である消費者庁・国民生活センターを含まない機関とし、一元化にこだわらない様々な体制のあり方を検討する場であることがひ必要

3 事故調査機関の設立について
製品事故や、運輸・交通関係の事故などについて、未然防止・再発防止のためには、事故原因の調査を行なう機関が必要です。
2010年3月に閣議決定された「消費者基本計画」でも「消費者庁は、消費者事故の独立した公正かつ網羅的な調査機関について検討し、2011年度のなるべく早い時期に結論を得る」ものとされています。

このため、ウオッチねっとは、主婦連合会と共催で「事故原因究明機関のありかたを考える」連続勉強会を開催しました。
そこで、エレベータ事故被害者ご遺族、ニッコウジャンポ機事故被害者ご遺族、明石歩道橋事故被害者ご遺族、日航志摩半島沖事故関係者、JR西日本福知山脱線事故関係者、ふじみ野市プール事故関係者など様々な方のお話しを聞きました。
ここでの成果をもとに「新しい事故原因究明機関のあり方について」の意見書を発表しました。

その概要は以下のとおりです。
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(1) 第一段階として、「生活安全委員会(仮称)」のもとに、製品・食品・施設・建築物等についての専門委員会を設置する。
(2) 第二段階として、他省庁の既存の事故調査機関を、上記の組織に統合する。その際既存の組織の専門性などを損なわないよう配慮する。

このように、一元的・横断的な調査機関とすることによって、以下のメリットが発揮できます。
(1) 事故について、機械の設計ミス、操作ミスなどの様々な観点から調査可能となる。
(2) 人員、予算の点で、スケールメリットが発揮できる。
(3) 組織立てが大きくなることで、監督官庁への発言力が大きくなる

4 花束贈呈
第1期の消費者委員が、2年の任期満了となります。
ご出席いただいた下谷内富士子様、中村雅人様、佐野真理子様に、花束を贈呈し感謝の意を表しました。

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5 ウオッチねっとの今後の活動
(1) 事故原因究明機関の創設~事故調ネットを通じて~
(2) 地方消費者行政充実運動~国による実効的支援の獲得~
(3) 国民生活センター問題への対応
(4) 不招請勧誘(求められていない勧誘)の禁止運動の展開
(5) 食品問題
(6) 消費者団体への支援制度確立
(7) 個人情報保護問題
(8) 公益通報者保護制度
(9) 消費者庁・消費者委員会・国民生活センターの評価・公表