ウオッチねっと4周年記念集会を開催しました

9月30日、4周年記念集会を開催しました。

1 この一年の活動報告
(1) 事故原因究明の充実強化
   「新しい事故調査機関実現ネット」の参加団体として活動しました。

(2) 地方消費者行政充実対策
   「地方消費者行政充実のための懇談会」の参加団体として活動しました。
   ・地方消費者行政専門調査会の傍聴、委員のバックアップ
   ・関係機関へのヒアリング調査等

(3) 国民生活センター問題への対応・新しい消費者行政の在り方の検討
   「消費者行政の体制整備のための意見交換会」のフォローを行ないました。

(4) 訪問販売・電話勧誘被害撲滅のためのキャンペーン
   訪問販売お断りステッカーの販売を行ないました。

(5) 原発問題
   勉強会、脱原発ネットへの参加を行ないました。

(6) 集団的消費者被害回復訴訟制度への取組み
   意見書の提出を行いました。
   「集団的消費者被害回復訴訟制度」早期創設運動に参加しました。

(7) 消費者庁・消費者委員会・国民生活センター・総務省の評価・公表
   下記2で発表します。

2 2013消費者庁・消費者委員会・国民生活センター・総務省に対する評価
 ウォッチねっとでは、1年ごとに、消費者行政の評価結果を発表しています。
 4年目の今回は、初めて、「総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政課」(携帯電話やインターネット利用環境を担当する部署)の評価を行ないました。
 また、今回は、HP上で一般からの意見も募集し、3件の意見をいただき、評価に反映しました。
 評価全体版(PDF)はこちら

  • 消費者庁全体
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(1) 透明度 3
諸課題の検討状況についてはHP等を通じてある程度透明化が図られているが,公益通報者保護の実態調査報告書の作成過程に疑義が生ずるなど大きな課題も露見している。

(2) 積極度 4
高齢者被害対策,消費者教育の推進に関する基本方針,基金の利用についての一般準則等,さまざまな視点で試行錯誤をしながら取り組もうという姿勢が定着してきた。今後こうした取り組みがきちんと成果につながっているかどうかを検証しつつ前向きに進んでいくことが求められる。

(3) 消費者度 3
消費者安全調査委員会による評価内容は,消費者の安全から多角的な視点で原因調査をしようとするもので,他省庁の調査等と比べても高く評価できる。他方で,未だに重大事故情報の収集段階での失策があったり,公益通報者保護法で消極姿勢がみられるなど,まだまだ消費者の立場に立ちきっていない側面が見られるのは残念。消費者委員会における特商法の議論では,指定権利制を維持するのであれば庁として具体的な対案を示して欲しかったが,単なる硬直的法解釈を掲げるだけに見えた。

(4) パフォーマンス度 2
景表法,特商法の執行件数が伸びてきていることは評価したいが,カネボウ化粧品の件では病院等からの消費者事故情報の収集が決定的に不足していることが露見した。地方との意思疎通も,まだまだ不十分。都道府県だけでなく市町村とのより活発な交流も求められる。消費者安全調査委員会による調査件数もあまりに低く,目標件数を下方修正したのは残念。調査件数の飛躍的増加を目指して頑張ってもらいたい。

(5) コミュニケーション度 3
消費者団体との意見交換会は前年に比べ頻度が落ちている。ブロックフォーラムの取り組みは評価するが,実行委員会の開催回数が減らされて十分な議論の場が与えられなくなったのは問題。

(6) 総合評価 15/25
森大臣,阿南長官のもとで庁全体が前向きな姿勢になってきたことが感じられる一年だった。消費者団体との険悪な状況は大きく改善された。他方,公益通報者保護や重大事故情報の収集などでは未だに消費者目線に立ち切れていない現状も伺われ,まだまだ課題は多い。パフォーマンス度は定員増で補っていくことももちろん重要だが,消費者団体,弁護士会等外部の力も上手に利用しながら具体的な成果を目指して欲しい。

消費者庁については、個々の部署の評価もあります。詳細はこちら

  • 消費者委員会
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(1) 透明度 3
公表されている委員間打合せの概要が分かりやすくなったことは評価できる。ただ、主な内容のほとんどに「意見交換を行なった」とあるが、開催時間とテーマを見たときに意見交換の時間はほとんどないと思われる会合も多い。対立した意見があまり無いとの説明があったが、十分な意見交換が行われていない表れだろう。また、委員会で取り上げるテーマの優先度が不透明である。

(2) 積極度 2
委員長の定例記者会見や地方消費者委員会の開催等、積極的な姿勢がうかがえるが、その結果がどのように活かされているのか、分からない。また、建議、提言、意見書等の起草については、事務局にお任せではなく、より委員の積極性や特徴を力強く打ち出してほしい。各々の委員が積極的に活動しているように見えない。また、委員間打ち合わせで時間の無いときは、メールを活用した意見交換を行なっているとのことだったが、現在はそれも行なわれていないようだ。

(3) 消費者度 3
「公益通報者保護制度」や「いわゆる健康食品表示」「新しい食品表示」等については、消費者の立場に立った考え方とは言いがたい。消費者の関心が高い新食品表示制度の表示基準等の整理・統合の対応についても積極的な姿勢が見られない。消費者委員会に寄せられた要望書・意見書・声明文等についての対応策がいまだ見えない。要望書等の一覧表を公表することは評価できるが、委員会の場で委員が要望書等に意見や感想を述べる方法は適当とはいえない。特商法の指定権利性の廃止について、消費者庁の消極意見にとらわれず建議を出したことについては、評価できる。

(4) パフォーマンス度 2
昨年同様、委員会では、いつも決まった委員ばかりが発言し、他の委員の考え方が全く見えない。また、建議・提言・意見等は、委員会の存在感を示すような建議が少なく、妥協策のような内容が目立った。地方消費者行政専門調査会の設置が非常に遅れたこと、食品表示部会の開催が場当たり的な対応でたびたび延期になったことなど、力不足感が否めない。また、公益通報者保護制度については従来の課題を引き続き注視するのみで終わっている。

(5) コミニュケーション度 2
地方消費者委員会の取り組みや消費者団体等との意見交換会を開催しているのは評価できるが、同じ団体との意見交換が多いのは残念である。また、その結果をどのように活用しているのかが見えない。個々の委員は、日頃、消費者問題・行政に関して、どのような活動をしているのか、ほとんど見えない。消費者団体等が開催している集会や勉強会等に参加し、机上だけでなく、消費者問題を肌で感じて欲しい。

(6) 総合評価 12/25
消費者委員会は、高い期待感の中で発足した。しかし、第2次委員会は黒子に徹っしたいとのことで、社会に対するアピールが弱く、存在感がなくなりつつある。自ら調査の分析力も弱く、消費者の意見を政策に反映させるとしながらも委員会に寄せられた消費者・国民の意見についての検討体勢が整っていない。また、消費者委員会の大きな役割である消費者行政の監視機能が果たせたとはいいがたい。本来の消費者委員会はどうあるべきか、消費者の権利をどうしたら確立できるかが必ずしも明確ではない。多くの消費者の期待にこたえられる消費者委員会となるよう、改めて求めたい。

  • 国民生活センター
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(1) 透明度 3
ホームページは見やすく情報量も多い。「国民生活」は、紙媒体の物を1部、全国の消費生活センター、消費者団体に配布しているが、以前の冊子形態の方が利用しやすく、復活や充実を願う声が多い。Web版だけでは図書館に常備されない。役員の選任過程は不透明。

(2) 積極度 3
商品テストの全件受付、情報発信には積極性が見られるが、注意喚起ではメーカー名等の公表が望まれるものも多い。国センの在り方検討会と大臣意見交換会で組織問題が議論されたが、国セン自体がどうしたいかが明確に伝わってこなかった。サクラサイト対応では、被害者団体の他、日本音楽事業者協会など事業者団体とも初めて連携した。

(3) 消費者度 4
TV等を通じて消費者問題をわかりやすく説明しているが、情報提供が日常化しているとは言えない。「お昼の消費生活相談」(平日11時~13時)の開始は、直接相談の復活とまでは言えないが、現場の声を受け取り地方支援につなげるものとして、更なる周知と積極的な展開が期待される。

(4) パフォーマンス度 2
カネボウ化粧品白斑問題では、1万人もの被害者がいるのにほとんど情報が入っていなかった。製品に問題がある疑いがある時は、安全情報が消費生活センターへ届くよう、啓発が必要である。消費者庁や医療機関との連携を強め、情報が集まるよう工夫する必要もある。PIO-NET2015の準備中とのことだが、省庁等利用者の運用実態を把握し、適切な利用を促すことに努めるべきである。

(5) コミニュケーション度 4
相談における弁護士の関わりについて日弁連と共催で意見交換会を開催し、弁護士と相談員の間の温度差を埋める努力を重ねた。消費者団体とは、在り方検討の場での対話は多かったが、日常的なコミュニケーションが図られているとは言えず、消費者教育推進に係る具体的な連携など課題も多くある。

(6) 総合評価 16/25
国センの在り方が議論される中、緊張感を持って業務にあたっていることが感じられた。意見交換会の中間整理公表で組織論はいったん小康状態となり、理事長、理事1名の交代、新卒職員採用も再開されるということで、職場に明るさが戻ってきた感じがする。しかしこれからが正念場。気を引き締めて機能発揮を高めていただきたい。

  • 総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政課
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(1) 透明度 3
研究会を一般・マスコミともに公開で行っているなどの点は評価。HPなどで執行件数の推移等の統計データが掲載されていない点は残念。

(2) 積極度 2
問題が多発して初めて対応するというのでは遅いのではないか。問題が多発しそうな傾向が見えた時点で積極的に対処するべき。消費者からの相談を自ら受け付けている点や地域での消費者支援連絡会の開催は評価できるが、その結果を踏まえた成果が見えない。

(3) 消費者度 2
業界に対しては自主規制を求め,消費者にはリテラシーの向上を求めるというスタンスが濃厚。トラブルが多い分野であるにもかかわらず,全体的に業界に甘く消費者に厳しい態度であると言わざるを得ない。例えば携帯電話についてみると,解約や説明不足に関するトラブルは増加しているのに、複雑な料金システムや、人口カバー率・通信速度の基準がばらばらといった現状は変わっていない。にもかかわらず行政として抜本的な対策をとろうという姿勢が見られない。消費者の知る権利や選択の権利が著しく侵害された状態が改善されない状況が続いている。

(4) パフォーマンス度 2
消費者保護関係については業界の動きについていけず,後手後手に回っている。トラブルの傾向をより早く分析し,対応を検討するという体制整備が必要ではないか。

(5) コミニュケーション度 2
消費者団体などの集会・シンポジウム等へ自ら出席して、より幅広い層の消費者と交流しようといった努力が見られない。

(6) 総合評価 11/25
問題の多い分野を所管しているにもかかわらず,消費者トラブルを根絶しようという意欲が感じられない。業界が一般消費者に信用されるよう必死で努力するようになって初めて健全な市場が形成され,強い国際競争力をつけることができるという意識が薄いのではないか。目先の利益のために消費者保護をおざなりにしている電気通信業界の悪しき現状を行政として抜本的に変えていこうという強い姿勢を持って欲しい。

3 来賓ご挨拶
以下のとおり、ご挨拶・評価へのご意見をいただきました(要旨)。

(1) 消費者庁長官 阿南 久 様
昨年8月に長官に就任したが、その当時は消費者団体との関係、自治体との関係も悪く、庁内内の雰囲気も暗い状況であった。
1年間、必死に様々な努力をしてきた。
新たに、消費者庁創設時の思いを踏まえ、消費者庁の使命、行動指針を確定した。
まだまだ不十分と思うが、皆様と気持ちが合致するところまで来ていると思う。

・公益通報者保護の疑義の問題
評価で指摘された点については、もう一回ヒアリングをしてしっかりした対応をとっていきたい。
公益通報者保護法は法改正を視野に入れた検討を早急に始めるべき。企業の内部で通報した人が不当に解雇されている。今の制度は十分に消費者を守っていない。

・パフォーマンス
事故調査目標件数を下方修正したと言われるが、事故調を作る前は、100件を想定したが、やってみると一つ一つの申し出に対応するとものすごく時間がかかることが分かった。体制の不備もあるが、30件の予算要求はしっかりした調査をやっていきたいという趣旨。

・消費者との意見交換
頻度が落ちているとのことだが、確かに東京近辺では少なくなっているかも知れない。
しかし、たとえば、電力会社が値上げの申請をした際、地元で意見交換をしたり、食品表示の説明会を全国で行なっている。地方に行ったとき、その地方の消費生活相談員に集まっていただき意見交換会をしている。そうした取組みを強化していきたい。

(2) 消費者委員会 委員長代行 石戸谷 豊 様
消費者委員会の評価は年々下がっている。原点に戻って戻って出発し直せという話と思う。
消費者委員会は第3期となっているが、森雅子大臣、阿南長官のもとで風通しは良くなっている。
かといって順風かというと、政権中枢から規制改革の風が吹いている。
それを前提に戻るべき原点は何か。消費者委員会には、内閣に対し建議・勧告・資料要求ができる強力な権限がある。このような強力な権限があるのは、消費者委員会が消費者の声を反映して活動するからだと思う。
それにもかかわらず消費者の評価が低いのは存立の基盤に関わる。消費者からの分厚い声を足がかりとして進んでいくべき。各団体の知見を集めたような分厚い展開ができればと思う。

(3) 国民生活センター理事長 松本 恒雄 様
パフォーマンス度の評価が悪いが、カネボウの白斑問題の対応について、なぜもっと早く対応しなかったのかと言われると確かにそうだとなる。
消費者庁ができたきっかけは中国製餃子の事件であり、なぜ情報が早く集まってこないのか、反省しないといけない。
白斑問題については、原因が体に即作用するものは分かりやすいが、じわじわ作用する場合、原因判明に時間がかかる。
しかし、医師の中にはカネボウに問題と通知した人もいた、それが消費者行政に入ってこなかったのが問題。
最初に白斑が出た人が、すぐ消費者センターに来ているとも限らず、一番最初に関知する医師からの通報いかに受入れるかが重要。PIO-NET、トラブルメール箱、ネットで情報提供していただく。それをもう少し徹底して医療関係の皆様に可能性の段階で結構なので情報提供をと呼びかけたい。

明日は国民生活センターの創立記念日。1970年設立。2020年オリンピックに50周年。若手職員に、設立50年にどのような状態であるべきか考えてくれと言っている。
組織問題が決着しないとミッション出しにくい面もあるが、年末に存続が決まったら出したい。
無事50周年が迎えられるようご指導ご鞭撻をいただきたい。

(4) 総務省総合通信基盤局 電気通信事業部 消費者行政課 電気通信利用者情報制作室 松井 正幸 様
厳しい評価だが評価をいただいたことにお礼を申し上げる。
総務省の消費者行政課は人数も少しづつ増えてきたが、もっと体制を充実すべきと思う。
職員も意識高くしている。消費者行政課にいきたいという職員も多い。成果を出していきたい。
多数の法律を所管している。電気通信事業法 青少年のネット環境整備法 特定電子メール法、プロバイダ責任制限法など。

最近の問題はスマホが中心。安心安全強化戦略をとりまとめ、執行を行なっていく。
プライバシーの問題。アプリケーションごとのプライバシーポリシーを明確に。世界でも最先端の取組みになっていると思っている。アップル、グーグルとも頻繁にやりとりしている。
青少年の利用 様々な炎上事案も多発しているが、リテラシーを向上する必要がある。違法有害情報のフィルタリングも必要。
携帯解約時の説明不足。期間拘束自動更新については、更新月を通知する必要がある。販売の際の説明の仕方については、代理店も1次、2次とあり、事業者がなかなかきちんとコントロールできないがコントロールを図りたい。
人口カバー率や通信速度について、どのように表示するのか、 基準を作る取組みを開始する。
トラブルから上がってくる課題を迅速に対応していく。今後ともご指摘いただきたい。

4 これからの活動項目
(1) 事故原因究明機関の充実強化~事故調ネットを通じて~
   ・消費者安全委員会の活動のフォロー
   ・ウオッチねっと構想の実現に向けた方向性の確立

(2) 地方消費者行政充実運動~消費者行政充実のための懇談会を通じて~
   ・国による実効的支援の獲得
   ・各地でのネットワークグループの設置推進
   ・(仮称)消費者市民サポーターの各地での育成・配置
   ・雇い止め、民間委託問題への対処

(3) 国民生活センター問題への対応
   ・消費者行政全体のあるべき姿の検討と実現のための活動

(4) 不招請勧誘禁止運動の展開(訪問販売・電話勧誘被害撲滅のためのキャンペーン)
   ・シール配布者等への追跡調査
   ・被害実態の掘り起こし
   ・他団体との連携

(5) 食品表示問題

(6) 消費者団体への支援制度確立

(7) 個人情報保護問題への検討

(8) 消費者のための公益通報者保護制度

(9) 消費者庁・消費者委員会・国民生活センター等の評価・公表
   ・調査対象の拡張
   ・調査内容の緻密化