ウォッチねっと5周年記念集会を開催しました

9月30日、ウオッチねっと5周年記念集会を開催しました。

1 この1年の活動報告
(1) 事故原因究明の充実強化
   「新しい事故調査期間実現ネット」の参加団体として活動
(2) 地方消費者行政充実対策
   「地方消費者行政充実のための懇談会」の参加団体として活動
   「消費者の安全・安心確保のための地域体制のの在り方に関する意見交換会」委員のバックアップ
   関係機関へのヒアリング調査等
(3) 公益通報者保護法の改正に向けた取組み
   連続勉強会の開催
   意見書提出
(4) 訪問販売・電話勧誘販売被害撲滅のためのキャンペーン
   訪問販売お断りステッカーの販売
   ステッカーの利用状況等についての追跡調査
(5) 原発問題
   脱原発ネットへの参加
(6) 景表法課徴金問題
   意見書提出
   「景品表示法への課徴金制度導入運動」に参加
(7) 消費者庁・消費者委員会・国民生活センター・総務省の評価、公表
   各機関へのヒアリング

2 各地からの声
消費者者市民ネットとうほく
とちぎ消費者ネットワーク
消費者行政市民ネット
佐賀消費者フォーラム
の皆様から、各地の運動の報告をいただきました。

3 消費者行政の評価報告
全文(PDF)はこちら

・消費者庁全体

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(1) 透明度 3
基本的な研究会等はオープンでなされているものの,「特商法関連被害の実態把握等に係る検討会」,「公益通報者保護制度に関する意見聴取」(当初)について出来る限り内容を公開しようという姿勢が見られなかったのは残念。

(2) 積極度 4
地域の見守り体制強化等を目玉とした消費者安全法改正,消費者被害額の推計,消費者庁職員の行動指針の策定,電話番号3桁化への挑戦等様々な施策に積極的に取り組む姿勢が見られた。

(3) 消費者度 3
まだ結論は出ていないものの,不招請勧誘禁止解除への対応や景表法への課徴金導入のための取組みなど,消費者の立場で施策を推進していこうという姿勢が見えてきた。消費者安全調査委員会についても,件数は僅かながら多角的観点から事故原因を分析して事故の予防を目指そうという真摯な姿勢が認められ,評価できる。他方,特に健康食品の機能性表示の問題を始めとする食品問題の分野では,規制改革会議や業界側の主張に消費者の立場で正面から対峙しようとする意識・力量がまだまだ不足しており,今後の課題である。

(4) パフォーマンス度 3
消費者裁判手続特例法,改正景表法・消費者安全法などの重要法案を成立させた点は評価。執行についてもある程度軌道に乗ってきた感がある。但し消費者被害の実状からすればまだまだ力不足なので更なる努力が必要。また,消費者事故の収集や事故調査等安全分野では大幅なパフォーマンス向上が望まれる。

(5) コミュニケーション度 4
法案の立案過程や法律制定に向けた取組みなどのさまざまな場面で消費者団体等と意見交換や説明会等を積極的に行うことができるようになってきた。ただし、食品表示企画の分野では,賛否両論がある中、消費者団体等の反対意見も聞こうという姿勢が見られなかったことは残念である。今後は多くの意見を聞く姿勢を求めたい。

(6) 総合評価 17/25
森前大臣・阿南前長官のもとで,消費者庁の業務の随所に改善の傾向が見られた1年だった。マスコミ報道などでも消費者庁の発信した情報が数多く取り上げられるようになり,存在感が滲み出てきた感がある。
他方で消費者被害は高水準を維持し続けており,より抜本的な制度改革や,法執行・情報伝達等における大幅なパフォーマンスの向上が求められている。消費者団体や地方自治体・地域等との連携を推進しながらさらなる機能向上が望まれる。特に地方消費者行政については市町村の実状をつぶさに把握し,的確な支援を行っていく努力が不可欠であり,今後の大きな課題である。なお,5年間のレビューを行った点は評価するが,消費者行政全体の中での消費者庁の役割・機能を振り返る視点があってもよかったのではないか。

※消費者庁については各課の評価もあります。詳細はこちら

・消費者委員会

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(1) 透明度 2
本委員会については,特定の委員のみが発言するという状況が改善され,活発な議論の中で意思形成過程が見えやすくなった。
他方,7月に発表された「下部組織の会議運用の在り方に関する申し合わせ」については,内容や成立経過に強い疑義の声があり,消費者の声を代弁する組織としての自覚が不足しているのではないか。

(2) 積極度 3
取引分野については,委員主導でテーマを取りあげることも増えており,積極的な姿勢が見られる。消費者団体から寄せられた意見書等を重視してテーマ設定していることも評価。他方,食品分野についてはメニュー偽装に伴う意見書の他は積極的な建議・提言・意見が出されておらず残念。

(3) 消費者度 4
取引分野については,先物取引の不招請勧誘禁止問題でいち早く委員会として問題点を指摘し,消費者の立場で議論をリードすることができた。景表法の課徴金導入の検討についても消費者の目線でスピーディーにとりまとめができており,評価できる。ノンアルコール飲料のトクホ認定問題では消費者の立場で頑張って欲しい。もっとも,その他の食品問題については消費者目線が欠けている。消費者委員会主導で消費者の立場からの問題提起を行い,議論をリードしていくような知見・気概があってもよいのではないか。この意味で事務局も含めてスキルアップが必要。

(4) パフォーマンス度 3
答申を除き建議1,提言1,意見13。形式よりも内容が大事であるとはいえ組織としての姿勢を他の行政機関や社会に訴えるには建議をもっと増やすべきではないか。建議,提言,意見の対応区分を明確にした上でより幅広いテーマについて取組を広げて欲しい。課徴金の答申については迅速なとりまとめがなされており評価する。これまでの意見等のフォローを継続的に行っている点も評価できる。なお,パフォーマンスの向上は委員や事務局の頑張りのみでは限界があり,政治主導で予算や人員を増強すべきである。

(5) コミュニケーション度 3
地方シンポの取り組みや消費者団体等との意見交換会を開催しているのは評価できるが,テーマによっては意見交換の対象を更に広げてもよいのではないか。また,2期に比べ,委員メンバーや事務局が消費者団体のシンポジウムや勉強会に顔を出す機会が圧倒的に増えており,その努力は評価。ただ,その結果を具体的にどのように活用しているのかが見えないところが残念。消費者団体等からの意見書を反映した活動は評価できるが,双方向のやりとりをさらに活発化させる議論が必要では。他方,そもそも本委員の中に消費者の立場で食品問題に専門的に取り組んできた人が少なく,この問題での消費者団体との交流は極めて不十分なのではないか。

(6) 総合評価 15/25
第3期の消費者委員会は,取引分野において消費者目線でのめざましい活躍がある一方,食品分野についてはまったく逆の評価となっているため,評価に大変苦慮した。こうした事情から,各コメントについては意識的に取引分野と食品分野とを書き分けてある。
食品問題については消費者の立場で意見を取りまとめようという気概が薄く,消費者の声を代弁すべき消費者委員会としてほとんど機能していないのではないか。また,そもそも新開発食品調査部会は消費者委員会にある必要はないのではないか。食品表示については事務局体制,委員構成も含め抜本的な見直しが必要であると考える。取引分野については現在の方向性をさらに進展させるべく引き続き頑張って頂きたい。

・独立行政法人 国民生活センター

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(1) 透明度 2
理事会や各課の施策決定の過程は見えない。大幅な改善が望まれる。業務の公開はHP等で熱心になされている。4月より新たに広報部を設け、記者説明会を機動的に開催、広報・普及啓発に励んでいる。取材件数は年1,900件あった。

(2) 積極度 4
情報発信、注意喚起に積極性が見られるが、情報収集はまだ不十分。消費生活センターとの連携に努めているものの、改善すべき点があるのではないか。マル急情報や経由相談の増加は見られるが、地方の相談員とのパイプをさらに強くすべき。PL判例など、保有する情報が埋もれている部分もあり、センター内の情報の再点検が必要と思われる。国際化への対応という新しい課題にも着手、今後の動向が注目される。研修施設の再開に努力し、閣議決定の見直しにつなげることが出来た点は評価。全国のあっせんの状況を正確に把握するために、あっせんに該当するかどうかの具体的目安を作成するなどの取り組みが求められる。

(3) 消費者度 3
ADRについては、解決できなかった案件についての後追いができていない状況にあり、消費者の立場で最後まで見届ける姿勢がほしい。。
テレビ等の登場機会も多く、消費者問題の情報提供は増えたと感じる。
「お昼の消費生活相談」は順調に進み成果をあげているようだが、それに満足せず直接相談の拡大を目指ししてほしい。

(4) パフォーマンス度 3
カネボウ白斑事故の情報収集遅れ等の反省から、医師からの情報窓口「ドクターメール箱」を設置したとのことだが、今後の動きを注視したい。ADRでは、高水準の処理件数を維持している。
PIO-NETを省庁等が適切に利用するための研修の促進は引き続き課題となっている。

(5) コミュニケーション度 2
記者発表等でマスコミや一般消費者への注意喚起に熱心だが、消費者団体等との意見交換はあまり行われていない。消費者の要望等を直接受け取る姿勢の強化が望まれる。

(6) 総合評価 14/25
存亡の危機が去り、現場に穏やかな空気が戻ったが、本来業務に専念できる状況になった以上、さらなる成果が求められている。広報や消費者教育の充実への意欲は感じられるが、地方の現場との連携にはまだ改善点が多い。センターオブセンターの担い手として、国センの相談員の更なるレベルアップが望まれる。
情報収集に積極的に励み、各省庁及び消費者団体、弁護士会等との連携を一層強めて消費者事故・被害の未然防止に努めてほしい。国際化への対応、調査研究は今後の成果に期待する。

・総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政課

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(1) 透明度 3
研究会等は基本的に公開されているが,執行件数の推移等の統計データが掲載されていない点,消費者支援連絡会の内容を公開していない点は残念。

(2) 積極度 3
PIO-NETデータの積極利用の他,独自の相談窓口や消費者支援連絡会等を通じて被害実態を積極的に把握しようという姿勢は評価できる。消費者支援連絡会の持ち方についてはさらなる工夫が必要。

(3) 消費者度 3
情報通信に関するトラブルの実態を正面から認識した上で,消費者の立場から改善していこうという姿勢が出てきた。特に消費者保護ルールについては,店舗販売にもクーリング・オフを導入することを検討する等消費者の利益のために踏み込んだ法改正をしようしていたが,業界の反発で押し戻されつつあるようなので踏ん張って欲しい。
5番目ではあるが「2020-ICT基盤政策特別部会」の基本5原則に「利用者視点」の原則を盛り込んだ姿勢も一応評価。

(4) パフォーマンス度 2
人員が限られているせいか,把握している課題への対応が遅い。例えば通信速度の表示問題などは昨年以前から問題になっていたが,まだ実証の方法を検討しているという段階。

(5) コミュニケーション度 3
消費者団体などに積極的に赴いて勉強会やグループインタビューなどを行っている点は評価。消費者支援連絡会には,より多くの消費者団体が参加できるよう積極的な働きかけや工夫が欲しい。

(6) 総合評価 14/25
業界の自主規制や消費者のリテラシー向上が中心だった施策から,消費者保護ルール強化のための法改正に踏み込んだ点は高く評価。
消費者支援連絡会等方向性は良いがより多くの消費者団体,地域の団体とコミュニケーションを図る努力をして欲しい。
業界の動きが速くトラブルも続々と発生する中でスピード感がないのは残念。