消費者行政を独立の立場で監視する内閣府消費者委員会を 消費者庁に吸収することに断固反対します!

2014(H26)年11月13日、自民党行政改革推進本部において、「内閣官 房・内閣府のスリム化について(案)」がとりまとめられました。
その中には、内閣 府の消費者問題・食品安全を消費者庁に移管するとの案が入っています。
これは、内閣府消費者委員会を消費者庁に吸収させ、その監視機能を失わせて、消 費者庁の一審議会に位置づけるという趣旨であると思われます。

消費者委員会は、消費者の声を直接反映させることのできる透明性の高い行政組織 であり、消費者庁を含む消費者行政全般を外部からチェックする監視機関として、2 009年の通常国会中の与野党合意に基づき消費者庁創設と同時に誕生し、その役割を 担ってきました。
この間、消費者委員会は、事務局体制が不十分であるなど厳しい環境の中にありな がら、消費者庁から独立した立場でさまざまな建議・意見・提言を発表してきました。
その結果実際に法改正が実現するなど,消費者行政が消費者目線で行われるために重 要な活動を行っています。私たちは毎年消費者庁・消費者委員会等について行政評価 を発表していますが、消費者委員会の消費者に寄り添う姿勢は高く評価しているとこ ろです。
ちなみに消費者委員会の建議・意見は、他のどの省庁宛よりも消費者庁宛のも のが最も多くを占めています。

消費者庁は創設後5年が経過し、徐々に活動が軌道に乗りつつありますが、消費者 委員会が消費者庁と独立した立場で意見の発信を行うことが出来てきたからこそ、透 明で活発な議論が民主的に行われ、消費者行政全体の質の向上につながってきたと考 えています。
こうした役割を軽視して消費者委員会が消費者庁に吸収されてしまえば、消費者庁 に対する率直な建議・意見が言いにくくなることが十分予測でき,消費者委員会の独立性 が失われ、監視機能が奪われることになります。その結果、議論の透明性や消費者の 意見の直接的な反映の機会が減っていき、消費者行政のダイバーシティが失われ、「消 費者目線」ではなく「官僚目線」の消費者庁へと質が劣化していくことが強く懸念され ます。
食品安全委員会を消費者庁に吸収せず独立性を確保すると同様に、消費者委員会 も独立性を確保してこそ役割を果たせるのです。

よって私たちは、内閣府消費者委員会を消費者庁に吸収させることに強く反対し、 この部分についての原案の撤回を求めます。

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