カジノ解禁推進法の成立に抗議し,その廃止を求めます

平成28年12月15日,「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(以下「カジノ解禁推進法」という。)が成立しました。

カジノ解禁推進法案には,暴力団の関与の問題,マネー・ローンダリング対策上の問題,ギャンブル依存症の拡大,多重債務問題再燃の危険性及び青少年の健全育成への悪影響等,見過ごすことができない重大かつ深刻な問題点が多数含まれています。さらにカジノ解禁はアベノミクスの成長戦略の中に位置づけられているようですが,他国の例からしてもカジノの経済効果には強い疑問があり,地方再生に役立つとは到底思えません。

にもかかわらず,衆議院内閣委員会では6時間という極めて短い審議時間で採決が強行され,参議院内閣委員会でも十分な審議は行われず,修正案について修正動議の後わずか数十分の審議で可決されています。こうした在り方は,民主主義の根幹をなす国会の議論の在り方として極めて問題です。

そもそもカジノ解禁推進法は,我が国では,現行刑法制定以前から歴史的に厳に禁止され,刑罰の対象とされてきた賭博行為を,特定の場所,特定の者に限定して非犯罪化するものであり,また,民間賭博を初めて正面から公認するという,我が国の刑事司法政策に大きな変更をもたらすものです。委員会採決に当たっては,附帯決議において,弊害に対応した対策をとるべきことが記載されていますが,その内容は抽象的な表現にとどまっており,いかなる対策が講じられるかについての具体的な提案もされていません。

今回成立した,カジノ解禁推進法は,上記のような様々な問題点についての解消策が全く講じられておらず,このような法律が成立したことは極めて遺憾です。

よって,私たちは,カジノ解禁推進法の成立に強く抗議し,その廃止を求めます。

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